スタッフ ブログ

スタッフがメールでのお問合せに答えたり
日常の雑感を日記風に語ります

Month: 10月 2021

東武イーストモール端野店「第37回オホーツク物産まつり」に出店します

開催日2021年10月23日(土)~24日(日)
2021年10月30日(土)~31日(日)
時 間土曜日:9:00~18:00
日曜日:9:00~17:00
会 場東武イーストモール端野店 センターモール特設会場
電 話0157‐56‐4147

オホーツクのグルメと特産品が集合!

販売ブースでは弊社から、園芸愛好家の強い味方、連作障害の予防に、液体たい肥「土いきかえる」を始め、置くだけでゆっくり蒸発しっかり消臭する「ゼリータイプ」など「きえ~る」シリーズ各種取り揃え、皆さまのお越しをお待ちしております。

北海道電力が発行する「北海道SDGsアクションブック」に弊社の技術が紹介されました

北海道電力株式会社の「北海道SDGsアクションブック」に弊社の技術が紹介されました。この本は、ほくでんグループが創立70周年記念事業として全道の小学校でSDGsに関する出前授業を行う際の副教材となります。

弊社の技術は、「目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう」(P.13)に紹介されております。

私たちが製造する「きえ〜る」や「液体たい肥 土いきかえる」は、廃棄される資源・そのままでは役に立たない資源を「原料」と捉え、付加価値を付けてアップサイクルし、使用して地球に戻すことで循環させていくというサイクルを描いております。製造をすることで公害の元を減らし、その製品を消費する事で土、水、空気をあるべき状態に戻していく、当社独自の技術により運用されているこのシステムを私たちは、「アップサイクル型循環システム」と呼んでおります。

「地球を健康にするために、私たちに何ができるだろう?」

「アップサイクル型循環システム」は、環境大善がたどり着いた一つの結論です。
そして「牛の尿で、地球を健康にしたい。」
私たち環境大善は、本気で、そう考えております。

今後とも私たち環境大善を応援いただけると幸いです。

イベントレポ「私のデザイン経営 第6回 ゲスト:発酵デパートメント 小倉ヒラクさん」

※この記事は2021年5月19日に行われたオンライントークイベント「私のデザイン経営 強くて愛されるブランドをつくる人々 No.6」にて放送された内容をもとに編集しています。

アーカイブ動画のご視聴希望の方は、下記よりお申し込みください(無料)

青山:最終回のゲストは、見えない発酵菌たちの働きをデザインを通して見えるようにする、そんな活動を行っている発酵デザイナー小倉ヒラクさんをお迎えしました。

小倉:僕は発酵デザイナーという肩書で活動しておりまして、もともとデザイナーだった素地もあって、わりとデザインプロジェクト的なものと発酵醸造の研究や調査を合体させたようなプロジェクトをやってます。スキンケア会社のインハウスのデザイナーだった時に後輩だった子が味噌屋の娘で、僕が独立した時に「うちのデザインやってくださいよ」ってところから始まって、最初はパッケージデザインとかいわゆるブランディングをやってたんですけど、途中から暴走して「アニメ作ろうか」って話になりまして。手弁当のプロジェクトとして作った『てまえみそのうた』がスマッシュヒットをしてですね、その前後くらいから発酵にめちゃめちゃハマっていきます。もともと身体が弱かったので発酵でいろいろ救われた部分があって、不思議だなって感じでやっていくうちにどんどんハマっていって、気づいたら発酵醸造関係のデザインばっかりやる状況になってました。
市民講座なんかで、微生物の世界入門みたいなこともやっていて、DNAの模型を組み立てたり、顕微鏡の使い方を教えたり。フィールドワークもよくやってたんですけど、めちゃめちゃ調べるってことをやっていろんなものを収集しているうちに、世界各地の発酵食品とか微生物にまつわるいろんなプロダクトのコレクションができていって、それで展覧会とかもやりましたね。それが発展していって、下北沢の発酵デパートメントってお店になりました。

青山:発酵デパートメントは、飲食を提供しようと思っていたけど物販にシフトチェンジしたと聞きました。

小倉:発酵デパートメントの発端なんですけど、まずヒカリエでの展覧会がスマッシュヒットをして、そこのミュージアムショップがめちゃめちゃ売れたんですよ。そしたら小田急の沿線開発をしている方から「これをお店にしない?」っていう話をいただいて、ご冗談をという気持ちもありましたが、ちゃんと継続的に文化を作る場所を作らなきゃいけない、育てる場を作らなきゃいけないと思って、お店をやることに決めました。最初は5坪くらいのちっちゃな店舗だったんですよ。だけど後から「メインテナントでいいかな」と言われて、ノリで「いいですよ」って言ったら、7倍くらい広かったんです。それで食料品店だけだとちっちゃいかもと思って、飲食機能をつけようという話になりました。当然だけど飲食店は粗利がいい。なので、スペース的には飲食店を大きめに取って小売りは付随するものとして、飲食で基本的に集金構造を作ろうとしたんですけど、オープンして3日目で緊急事態宣言が出るっていう。

窪之内:ちょうど去年の4月くらい?

小倉:参りましたね。飲食店は2ヶ月くらいお休みしたんですけど、小売りは閉めないでやろうと思いました。全部お休みするという手もあったんですけど、百貨店とかセレクトショップみたいなところが閉まってるのを知ってるし、作り手は卸先がなくなっちゃうはずなんですよ。だから、僕らのお店はちっちゃいけど、僕らみたいなところでも明かりを消さないってすごく大事なことなんじゃないかと思って、小売りはやりますと。突貫工事でECも作るぞって、全部自分でシステム組んでサイトも作りました。そしたら小売りとECがいきなり売れ始めて、サブだと思ってた小売りがあれよあれよという間にバカにできない数字になっていて、この坪数でよく売るねっていう状態になっていったんです。
悩ましかったのが秋過ぎくらいで、一瞬、飲食も時短なしでできてたけどまた緊急事態になっちゃうって時に、もともと考えていた飲食を中心とした立て付けはもう無理じゃないかと思って、小売り中心に切り替えようとしたのが去年の10月とか11月とか。
裏側の話になっちゃいますけど、飲食と小売りってビジネスモデルがぜんぜん違ってて、飲食事業は一番かかるのが人件費なんですよね。やった分だけ人件費がかかる、粗利は結構良いみたいな。センス商売だし、人でドライブしていくっていう。小売りはぜんぜん違って、人件費と売り上げがぜんぜん比例しない。在庫を持って売り場を作ると人が動かなくても勝手に売れていくので、非常に仕組みドリブンで。しかも飲食の場合だと人件費で後ろにお金が出ていくんですけど、小売りって最初に在庫を仕入れるんで、前倒しでお金がかかるんです。何にお金がかかるかっていうのも違うし、お金が出ていく重心もぜんぜん違う。で、飲食と小売りをあるタイミングで切り替えようとするじゃないですか。何が起こると思います?

青山:お金がなくなる!

小倉:当たり!前倒しと後ろ倒しが被るので、めちゃめちゃキャッシュが必要になるんです。やべー大変! みたいな感じに死ぬ思いをして、窪之内さんをはじめ醸造メーカーの皆さんに助けてもらってなんとか乗り越えて。結局、最初の事業モデルは7対3くらいで飲食メインだったところ、今は8対2で小売りです。

青山:シフトチェンジをガツっとしたところが、すごいなと思います。経営に対して、どんな心意気で代表を務めてますか?

小倉:僕はイノベーションとかソーシャルなんちゃらとか、あんまり好きじゃないんですよ。中小企業の親父と思ってやってます。

青山:例えば?

小倉:普通にやろうぜって話ですけどね(笑)。組織作りも、最先端の手法を取り入れてって話じゃなくて。実直にやるのがいいんじゃないかと。

窪之内:流れに任せているところはあるよね。飲食と物販の話も、きっちり流れに乗っているというか。

小倉:あんまり手法を先行させないというか、かっこいい組織を作るとか新しいビジネスモデルを作るっていうよりかは、環境大善も発酵デパートメントも、存在しているだけで社会に対して意味がある事業だと思うんですよ。逆に言うと、ちゃんと生き延びてさえいればきちんと社会に価値を還元できているから、あんまり体裁的なことに格好つけないで生き抜こうみたいな感じです。

窪之内:ヒラクくんのところは事業の立て付けっていうか、デザインをまったく変えて生き残ってるじゃないですか。実はヒラクくんのところと環境大善のECディレクターって同じ方にやっていただいていて、僕もヒラクくんもその分野に明るくないんだけど、そこはちゃんと委ねてしまえるところがありますよね。

小倉:そうですね。やりきる時は辛かったんですけど、決断する時に悩みはなくて。僕らは緊急事態宣言とかコロナ禍と共にスタートしてるので、旧来のお店のモデルがあんまり通用しないんじゃないかっていうのが当然のこととしてあって、流れに対してしがらみがないというのはすごく良かったし。僕はすごく苦手なんだけど、発酵デパートメントはチームビルディングを大事にしていて、しかるべき人にしかるべき役割でそこがハマったら基本的には自主性に任せるってことをやってるので、チームビルディングって大事だなと。

青山:では、発酵デパートメントの商品はどんな風にチョイスを?

小倉:全国を歩いて、そこで出会って現場を知ってる物がほぼ全部です。加えてなるべくいろんなカテゴリーを網羅するということを考えていて、例えば『みのび』って商品は「たまり醤油」と言って、お味噌の液体部分を使う特殊な醤油ですね。『三河しろたまり』は、小麦しか使わない白い醤油なんです。それから『キッコーゴ五郎兵衛醤油』っていうのが普通の醤油。今言っただけでも3種類あるじゃないですか。普通のスーパーってお醤油がいっぱい置いてあるんですけど、基本的には同じカテゴリーの醤油をいろんな値段とスペックで売ってるんです。それがスーパーの一般的な方法論です。僕らの方法論は、一個一個キャラが違うんですよ。カテゴリーとキャラが違うので被らない。そのかわりめちゃくちゃ安い特売品みたいのもないし、ウルトラ高い高級品もない。ある程度、クラフトで作ってるレギュラーの価格帯で、カテゴリーとキャラと地方が分かれてるっていう。そこはこだわりというか、僕らの存在意義ですね。ここに来たら新しい出会いがあるとか、食文化の多様性を目の当たりにできる。体感してもらうために一番良いのは、やっぱり売り場の作り方なんですよね。僕は一番のメディアは棚そのものだと思っています。

窪之内:棚もそうだし、店員さんもめちゃ詳しい。「こういうことに使うんだったら、この商品が良いですよ」ってことを言える人がいたり。

鎌田:売り方が重要ですよね。どのように商品を伝えるかが重要なのかなと思います。

小倉:お店っていっぱいあるけど、食料品とか雑貨屋さんはだいたい中間の卸しを通してるので、カタログの組み合わせなんですよね。いろんなお店があるようでいて、実は品揃えって何かと何かの組み合わせで、わりとパターンは少ないんです。じゃあどこで差異化するかっていうと、お店の雰囲気だったり商品の伝え方だったりするんですけど、僕らはもう一歩手前に踏み込んでる。つまり中間卸しがぜんぜんないので、直で、作り方とか人柄とかを知った状態で動いてるんで、棚自体がちょっと狂ってるんですよ(笑)。

鎌田:ヒラクさんにお聞きしたいんですけど、ビジョンや理念とかを掲げてやってらっしゃるんでしょうか?

小倉:非常によく考えました。僕はコンセプトって言わないで合言葉って言ってるんですけど、「世界の発酵みんな集まれ!」なんです。

鎌田:ヒラクさんの人柄ともリンクしていいなと思います。

小倉:直球すぎるように見えるけど、深い思索のうえに成り立っていて、一個思ったのが、課題解決型のビジネスをやらないようにしようってことなんです。僕はソーシャルデザイン一期生に近くて、課題はいつか解決されるというのを目の当たりにしてきてるんです。今って集合知が機能しやすい時代なんで、政府とかバグってたりしても民間の力でいろんなものを解決できる世の中になってきた時に、最初に解決を掲げた課題って本当に解決されちゃう。解決されたら俺らどうするのみたいな話になる。発酵って時間軸が長い文化なんですよね。千年以上やってるんで、自分たちの課題解決の時間のタームが短すぎるから、合ってないって思って。だから、掲げるべきは課題解決とか世の中を良くしたいみたいなミッションより「あつまれ どうぶつの森」が良かった。ああいうエンドレスでずっと楽しめるみたいな。ゴールはなくて、集まることが目的化してるんですよね。で、世界中に発酵は無限にあるんで、絶対に集めきれないんですよ。だからエンドレスゲームなんですけど、絶対楽しいんです。
しかもこれは僕の打算ですけど、集めてるうちに必ず、世の中に対して意味があるプロジェクトとか考え方とかがスピンアウトする自信があるんですよね。そこはあえて自分でうたわなくていいと。みんなで頑張って世界の発酵を集め続けていれば世の中も良くなっていくし、みんな楽しいし終わりはないし、事業も長く続くしいいんじゃないかな、みたいな考えのうえに「世界の発酵みんな集まれ!」があるっていう。

青山:私、ボリビアに行った時にじゃがいもを発酵させた練り物みたいなものを食べたんですけどすごくおいしくて、「日本人が発酵の仕方を教えたんだよ」なんて話を聞いたんですよ。そうなると世界中どこに行っても発酵だけで繋がれそうですもんね。

小倉:みんな発酵が大好きだから。発酵で世界征服したいです(笑)。

青山:では残り時間も少なくなってきましたので、一言ずつお願いします。

小倉:日本的なんだけどすごく世界中で通用する、未来ある産業だと思うんですよね、発酵というものが。だって『きえ〜る』とかって、環境を汚しちゃうものが逆に環境浄化するものになっちゃうって話なんで。こういう価値観をまずはプロダクトとサービスとして世の中に問うていくってことだけでも意味があるし、さらに方法論とか原理みたいなものを会社の内側とかブランディングにも向けていくって、日本が伝統的に蓄積してきた強みをモダンな形で生かせる可能性があるものだと信じていて。環境大善の快進撃は始まってますけど、そういうのに並走して一緒にその景色を見られるっていうのは、僕としてもうれしいなって思ってます。

鎌田:全6回の番組の中で、非常に感じたのは「経営って数学じゃない」ということです。やっぱり勘やセンスみたいなものが占める割合がすごく多いなと思っていて、そういった部分で直感力の優れた方々といろんな話ができて楽しかったです。

窪之内:今までゲストに出ていただいた皆さんには本当に感謝で、ヒラクくんには最終回に出てもらって感無量というか…。ヒラクくんはこの一年間経営者としてバリバリやられて、コロナのアップダウンのある中で波を乗り越えてきてるっていう部分が、デザイン経営って部分と非常にマッチするのかなと思って最終回のゲストにお声がけさせてもらったんですよね。
私たちとしてもまだまだ終わるわけじゃなく、伝えること、伝えすぎないこと、そういうことを鎌田さんと抜き差ししながら、発酵や牛の尿や僕たちのやってることを皆さんによりわかりやすい形でどのように伝えていくかっていうのをテーマに、環境大善はさらなる発酵をしていくと思うので、ぜひ見ていていただければなと思います。

ゲスト
発酵デパートメント https://hakko-department.com/
発酵デザイナー
小倉ヒラク
1983年生まれ。早稲田大学で文化人類学を学んだ後、アートディレクターとなるも、発酵に関する仕事を請負ったことをきっかけに、「見えない発酵菌たちのはたらきを、デザインを通して見えるようにする」活動を行う“発酵デザイナー”に。初の写真集『発酵する日本』や全国のユニークな発酵食品を扱う『発酵デパートメント』が話題。

解説
KD
クリエイティブコンサルタント
アートディレクター
鎌田順也
1976年生まれ。デザインコンサルティングを行うKD主宰。理念作成からロゴマーク及びCI・VIデザイン、ネーミング、商品開発など多岐にわたって活動している。審査員として2025年大阪・関西万博 ロゴマーク、ロンドン D&AD パッケージ部門に招請。ニューヨークONE SHOW 金賞、JAGDA新人賞など、受賞歴多数。

主催
環境大善株式会社
代表取締役社長
窪之内 誠
1976年生まれ。北海道・北見市にある環境大善株式会社の二代目。父の後継として、2019年の2月1日に事業承継を行った。会社の主な事業内容は、牛の尿を微生物で発酵・培養した『善玉活性水』から作る消臭液「きえーる」や、土壌改良用の「液体たい肥 土いきかえる」などの開発から製造、販売までを手がける。

進行
フリーアナウンサー
北海道観光大使
青山千景
18歳から現在まで、ラジオパーソナリティやテレビのグルメ・観光番組のレポーターとして幅広く活動している。2007年度ミスさっぽろ受賞、2017年には北海道認定 北海道観光大使、2020年に札幌観光大使に就任し、MC業のみならず、大学や企業向けマナー研修講師も年間100本ほど務める。


発行 環境大善
アートディレクション・デザイン 鎌田順也
編集・コピーライティング 佐藤のり子

イベントレポ「私のデザイン経営 第5回 ゲスト:青山ブックセンター 山下 優さん」

※この記事は2021年3月25日に行われたオンライントークイベント「私のデザイン経営 強くて愛されるブランドをつくる人々 No.5」にて放送された内容をもとに編集しています。

アーカイブ動画のご視聴希望の方は、下記よりお申し込みください(無料)

窪之内:5回目のゲストは青山ブックセンター本店の店長、山下さんをお呼びしましたが、どうやって知り合ったかというと逆ナンなんですよ(笑)。小倉ヒラクさんがヒカリエで発酵イベントをした時に弊社も関わらせていただいて商品を販売してたんですけど、そこで山下さんがうちの商品を持っていて「私これ使ってるんですけど、ABC(青山ブックセンター)で書籍フェアやりませんか」ってお声をかけてくださって。それをきっかけにいろんな繋がりができて、今に至るという。

山下:青山ブックセンターは六本木店から始まって丸ビルとかもあったんですけど今は1店舗のみで、本店も広さ自体は縮小して。逆に棚の高さを上げて在庫量は増やす形でリニューアルしたんですよね。もともとイベントをたくさんしていましたがさらに増やして、気がつけば最大で月に27本っていう。会場は空いていたし、売り上げが落ちていたタイミングでもあったので、まず足を運んでもらわないとどうしようもないというか。足を運んでもらえれば買ってもらえる自信はあったので、そのためにイベントを増やしていきました。
出版を始めようと思ったのとロゴの変更、コミュニティーの開始などが全部同じタイミングで、2020年ですね。変わらないために変わるというか。旧ロゴも好きだって方が多いのはわかってたんですけど、とあるコンビニとイメージが近くてそちらの印象が強いという声もあり。あとレジ袋が有料になることで変わることもあって、それも見据えて変えたいなと。新ロゴは空と緑に大地を足して、この青山の地にあるという意味も込められて、この色合いになりました。

青山:本棚のセレクトは山下店長がされているって記事を拝読したのですが“買いたくなってしまう本”というのは、どうやってピックアップしてるんでしょう?

山下:まず出版社さんからの案内を見てっていうのが一番にあります。あとはうちに来てくださっているお客様が何を買っているかを見て、その次は何を読むのかとか、次はこれに興味を持つだろうとかをずっと考えています。いまいちマニュアル化できていないんで、スタッフ間でも伝えるのは難しいんですけど。基本的に各ジャンルに担当者がいるので、自由にやってる感じです。もちろん「これもっと置いた方がいいんじゃない」とか口出しはしますけど、うちくらいの中規模店舗はそういう風にやっていかないと魅力がないかなって。各棚の担当者がそれぞれ店主というか、それが連なって商店街みたいになるっていうのは意識しています。

青山:レーベルもお持ちということですが、どうやってくどいてらっしゃるんですか?

山下:『Aoyama Book Cultivation』って名前で作らせてもらって、小倉ヒラクさんの場合は持ち込み企画というか、もともと第一弾ではなかったんです。最初に窪之内さんのお話に出た展示を拝見してたんで、そのヒラクさんが見ているままの質感の写真で出したいと「むしろお願いします」と言っていただいた形です。ちょうどヒラクさんが全国の書店を回られた後にお会いして、書店があまり儲かっていないのは良くない、健全に回ってないのは良くないことなんじゃないかって。
話をしているうちに、第一弾を出すならオールユアーズの木村さんにお願いしたいって思って、もっと名の知れた方もいるとは思うんですが、どうせうちがやるなら、まだ本を出されてない人がいいなって。どの方も、趣旨を説明したらだいたい「やりましょう」って言ってくださるんで、それはありがたいなと。著者さんにとっては全国規模で出した方がもちろん良いこともある。でも作り手にしろ印刷会社にしろ、どこも損や無理をしない。印税とかその時によって条件が違いますが多めに出したり、いろいろできている感じですね。一般的な書店の利益は25%いかないくらいなんですが、それより高い設計になっていて、そこにまず賛同していただき、その分、自由にできるというか。バーコードがないとか、形も自由だし、レイアウトも普通の流通だったらできない感じとか。

青山:本となると、どうしても返品リスクって考えないですか?

山下:いわゆる委託制度になっているので、それは逆に良さでもあるかなって思っていて。チャレンジというか、あんまり実績のない著者さんでも売る側が覚悟を持ってやればできるかなと思ってて。

窪之内:この間は塩谷さんの本をすごい冊数仕入れてたよね。心意気がすごい。

山下:返品ありきではもともと注文してなくて、まず売るっていうか届けることが第一にあって。届かない時はあるんで、そこは申し訳ないなというか。

青山:でもそれはABCさんのブランディングあってこそのというか、そういうところに根強いファンの方がたくさんいるのかなと。鎌田さんが「青山ブックセンターはセンスを売ってるんだよ」って教えてくださったんですけど…。

鎌田:ページを繰ると元気になるというか、そういうエナジーを青山ブックセンターさんは提供してくれると思ってて、そういう意味でファンなんです。欲しい本があったら「今度、東京に行くからABCで買おう」と思うんですよ。そういう魅力の秘密をお聞きしたいなと。

山下:他の店舗と違うってよくおっしゃっていただけるんですけど、あまり都内の他の書店に行かないので、どこが違うのかは正直、わかんないんですけど(苦笑)。ただ、一冊本が欲しいだけだったらうちじゃなくてもいいんです。大型店とか、通販とかで頼めばいい話なので。じゃあ、そこからもう一冊買ってもらうには?それがどんどん繋がるには?っていうのは、ずっと意識してます。
 
青山:次に手に取りたいなって思ってもらえそうな本を隣に置くとか、そういうコーナーを作るとか?

山下:欲しい本を手に取った時に両脇に何があるかとか、そこに行くまでの視線に何が入るかとかで考えています。本屋って、無意識を意識化できる場所だなと思っていて。タイトルを見た時に「自分ってこういうのに興味があったんだ」とか、「こういうのが欲しかったんだ」って思える場所が一番、強いと思ってるんで。

青山:どうやってそのセンスを磨いているのか、気になります。

山下:いっぱい失敗もしました。勧められたものも買ったし、売れてるからっていうのでも買ったし。“自分でおもしろそう”って思ったのを買っていく、自分で選んでいくしかないんですよね。皆さん、損をしたくないとか失敗したくないからって、目の前に本があるのに、スマホでレビューを見たりするんです。だけどそれで買って失敗しなくても、響いてこないよなっていうのは、ずっと感じています。失敗というか「これ、あんま好きじゃないんだな」と思えば、次はもう少し精度が上がるというか。良いものをとにかくたくさん見ろっていうのがあると思う。そこからどうやって自分の視点を持つかが一番大事かなって思ってます。

青山:さきほどロゴの話がありましたけど、青山ブックセンターはブックオフコーポレーションの傘下ということで、ロゴの変更は大変だったんじゃないかなと。その辺のプロセスなどはいかがでしたか?

山下:傘下というか、新刊複合事業部の中のひとつという位置づけにあります。企画書を書くってことが苦手なので、こういう風にやっていきたいっていうのを説明して、袋が有料化するタイミングだったので、それなら”持ちたい“と思ってもらえるものがいいなとか。ブックカバーも創業当初から変わってなくて、あとお恥ずかしい話、どういう思いが込められて作ったかっていうのを、誰も知らない状態だったんですよ。で、さすがにレトロ感が強すぎたというか、そこをもうちょっと変えたいなというのはありました。今回はタカヤ・オオタさんにデザインしていただいたんですけど、最初は公式のツイッターから一度ご相談させていただいたら、なりすましのアカウントかと思ったと言われてしまいました(笑)。デザインを見せていただいた時にすぐいいなと思いましたし、発表した時もほとんどマイナスな感想もなく、想像以上に反応が良かったですね。何かを変えた時って、どうしても否定の方が増えてしまうと思うんですけど、タカヤさんにお任せして良かったなと思います。

鎌田:あのロゴは、昔からあれだったみたいな、そういう良さがあるなって。あんなに見てたのに昔のロゴを思い出せなくなりました。
山下:自分もタカヤさんと対話しましたし、うちのスタッフとも話したりしてくれて、その中で“旧ロゴの青と緑の、色の強さ”というのをベースに残そうっていうのはおっしゃってましたね。これで昔と色をガラッと変えてたらぜんぜん違ったと思うし。「本屋の良さを変えないために変わっていきたい」っていうのはずっと伝えてたので、それを反映していただいたのかなと思ってます。

窪之内:ABCさんのロゴは紙袋を買いたくなるし、かけなくていいんだけどカバーもかけちゃいたくなる(笑)。

青山:イベントについてもお聞きしたいのですが、“ひと月に何本”というように決まってたんですね。何から何までご自身で仕切るんですか?

山下:一時期は、翌月も含めると30〜40本動いてるみたいな、あの時はまだ任せられるスタッフがいなかったんで、一人で狂ったようにやっていましたね。今は分担してできるようになったので環境はいいんですけど、あの頃があったからこそ今があると思うし、ある程度はどっかで頑張り時があるよなって、今これを言うとちょっとモラハラ的になるかもしれませんし、それがベストとは思わないですけど、みんな、そういう形で頑張るタイミングがあってもいいのかなって。もちろん、それでダメだったからといってダメというわけではなく、チャレンジとかをするタイミングが、もっとあってもいいのかなって。

鎌田:デザイナーの世界でもそうですけど、バット振りたいのに「夜は振るな」って言わなきゃいけない世の中もちょっとどうなのかなって、思いますよね。なんかうまいことできないかなって。

窪之内:森山大道さんって写真家が好きで書籍を読んだりするんだけど、「量から質が生まれる」って言うんですよ。スナップショットをめちゃくちゃ撮ることで、そこから撮りたいものが撮れたり、偶発的な予定調和じゃないものが撮れるっていうことを書いていて、これはすべての仕事に当てはまるし、絶対的に量をやらないと質にはたどり着かないんだろうなって思うわけですよ。

山下:無駄なことはショートカットすればいいと思うんですけど、どうしてもそこはぶち当たると思います。

青山:では、青山ブックセンターだからこそできるイベントや目標はなんですか?

山下:オンラインイベントで登壇者のサイン本とかもいいんですけど、結局その一冊だけとかになってしまうと、実店舗のある本屋がやる必要あるのかなって感じてしまって。本を届けたいし、本屋に来ることが一番大きいのかなっていうのは再確認しましたね。以前から感じてはいたんですけど、(コロナの影響で)今、定員半分くらいでやっているので、満員にして、イベントの熱量を共有してもらい、その人たちが帰りに棚の本を見ていくとか、始まる前に見るっていうのをもっとやっていきたいなと感じます。

窪之内:レジの後ろにイベントの告知がめちゃくちゃ貼ってあるんだよね。東京の人たちは見たいと思ったらわずかな参加料で見られるんですよ。著者の話を聞いて、書籍を買って、また深まるじゃないですか。それができるのがうらやましい。

山下:リアルの空気感ってやっぱすごく大きくて、身体的に入ってくるっていうのは、ぜんぜん違うなって。同じ内容のイベントでも、その時の風景というかお客さんの反応で違うし、拍手が鳴ってる時とかうるっと最近、してますね。

青山:本も電子書籍とかありますけど、実際に手に取って読むとその重みとか匂いだったり場所なんかで、おもしろさとかワクワク感って違いますよね。

山下:このコロナで、より良さを突きつけられたというか、意識してなかったようなことがもう一回、掲示されたというか。コロナが始まって電話対応をやめたんですけど、それまではずっと電話は鳴るので店内作業を中断しながら問い合わせや取り置きに対応していて。来店してくださるお客さんに対して200%の価値を提供できていないなっていうのがあったんです。対応できたらいいんですけど予算の関係でできなかったり、在庫検索できなかったり、そういう不便なところをあえて受け入れるっていうか、受け入れてじゃあどういう風にできるかをやっているところです。前はとにかく集客第一というか来てもらうのが大事だったんですけど、今はお客さんとのマッチングというか…。もちろん門戸はずっと開いてますし、うちにきて楽しんでもらえるお客さんともっとお互い出会えたら、来てもらって損したと思わないようにできたらなと。

青山:最後に一言、お願いします。

山下:コロナとか関係なく、どうしても本屋っていう業態が減っていってしまうと思うんですけど、うちを含めて残っていけたらなと思っていますし、無意識を意識化できる場所としてはたぶん、一番いい場所だと思っているので。儲けたいというと語弊がありますが、店舗が存続できたりスタッフの時給を上げるとか社員を増やすとか、そういう風にお金を使えるようにしていきたいなと思っています。立地は正直、大変不便なんですけど、雨が降ると本当に誰もいないですし(笑)。本屋を貸し切りたい人はぜひ、雨の日に来てください(笑)。

窪之内:今日は山下さんにゲストに来ていただいて、意外な一面というか、熱い一面を聞かせていただいてうれしかったです。次回、リアルで会う時には、もっといろんな話ができますね。

ゲスト
青山ブックセンター本店 https://aoyamabc.jp/
店長
山下 優
1986年生まれ。2010年5月、青山ブックセンターにアルバイトとして入社。社員になると同時に本店の店長を任される。アルバイト時代から棚担当としてレイアウトなどに関わり、店舗のリニューアルを機にイベント担当となるなど書店員としてのスキルを身につけ、書店の現状や出版業界などの今後を見据えた、独自の店舗営業を行う。

解説
KD
クリエイティブコンサルタント
アートディレクター
鎌田順也
1976年生まれ。デザインコンサルティングを行うKD主宰。理念作成からロゴマーク及びCI・VIデザイン、ネーミング、商品開発など多岐にわたって活動している。審査員として2025年大阪・関西万博 ロゴマーク、ロンドン D&AD パッケージ部門に招請。ニューヨークONE SHOW 金賞、JAGDA新人賞など、受賞歴多数。

主催
環境大善株式会社
代表取締役社長
窪之内 誠
1976年生まれ。北海道・北見市にある環境大善株式会社の二代目。父の後継として、2019年の2月1日に事業承継を行った。会社の主な事業内容は、牛の尿を微生物で発酵・培養した『善玉活性水』から作る消臭液「きえーる」や、土壌改良用の「液体たい肥 土いきかえる」などの開発から製造、販売までを手がける。

進行
フリーアナウンサー
北海道観光大使
青山千景
18歳から現在まで、ラジオパーソナリティやテレビのグルメ・観光番組のレポーターとして幅広く活動している。2007年度ミスさっぽろ受賞、2017年には北海道認定 北海道観光大使、2020年に札幌観光大使に就任し、MC業のみならず、大学や企業向けマナー研修講師も年間100本ほど務める。


発行 環境大善
アートディレクション・デザイン 鎌田順也
編集・コピーライティング 佐藤のり子

イベントレポ「私のデザイン経営 第4回 ゲスト:ALL YOURS 木村昌史さん・原 康人さん」

※この記事は2021年1月27日に行われたオンライントークイベント「私のデザイン経営 強くて愛されるブランドをつくる人々 No.4」にて放送された内容をもとに編集しています。

アーカイブ動画のご視聴希望の方は、下記よりお申し込みください(無料)

青山:いつもだとゲストはお一人なんですが、今回はお二方ということで豪華ですよ。環境大善のワークウエアを作成したオールユアーズの原さん、木村さんのお二方です。原さんは1月 日に子会社である「HUG株式会社」を設立されまして、代表に就任されました。木村さんは、12月に『ALL YOURS magazine vol.1』を青山ブックセンターから出版されましたが、そろってお話しする機会はかなり稀なこととお伺いしました。

窪之内:今日を楽しみにしてました。ワークウエアを着ることで、社員みんなすごく満足してますね。

:うれしいです。さっき写真を見せていただきましたが、皆さん良い顔をされてるなって。

窪之内:いろんな意味で、ただ “身につけるもの”というのとは違いますよね。

鎌田:現場がより明るくなったなって思います。自信を感じるというか。洋服って一番外側の中身じゃないですか、人間の。だから自分の気に入ったものを着ていたら自信が湧いてくると思うんですけど、そういう感じを受けます。

窪之内:どうしてワークウエアを作ろうと思ったかというと、出張で移動するとスーツにシワが入ったりして、すごくみすぼらしくなるんですよ。すごく良いスーツを着ていても。でも40℃前後になるタイやベトナムにオールユアーズのセットアップを着て行ったら、汗は乾くしシワにならない。ジャージ素材に近いので、全然問題ないんです。あとお恥ずかしい話、弊社にはちゃんとした更衣室がないので、スタッフの方々にこれを着て来てもらって、帰る時も着替えずに買い物やお子さんのお迎えに行けるといいなというコンセプトで作りました。

木村:洋服の話をする前にうちのロゴについてお話しすると、ちょっと…左寄りになってるんです。一見するとバランスが悪いですが、常にレイアウト上で「U」が真ん中に来るようにデザインされています。なぜかと言うと、「常にあなたが中心にある」というブランドメッセージが込められている。毎日着てしまう服を作っていますよ、と。服って、シーズンによって買い替えたり流行り廃りがあって、来シーズンはまた新しいものを買うというのが習慣化してると思います。でも「毎日着心地が良いものを着たい」って方がたくさんいて、アメリカの古着みたいな、時代の波にもまれても残っているものってありますよね。そういうものを自分たちは本当に好きだなっていうのがあったんで。自分たちが所属していたアパレル産業は、毎回新しいものを投入しながら新鮮さを出して販売するっていうのが常だったんですけど、毎日着られる、同じものをずっと売り続けるブランドをやりたいなと。「毎日、気持ち良く過ごせる服」っていう意味を込めて、オールユアーズという社名とコンセプトを作っていった感じです。

青山:オールユアーズさんは特徴的な売り方もしていて、クラウドファンディングを24カ月間なさってたんですよね?

木村:2015年の12月から、24カ月続くクラウドファンディングをやっていました。連続で行うというのが珍しかったので、非常に注目していただいて、多くの方に知っていただくきっかけになりました。その中で生まれたのが「着たくないのに毎日着てしまう」というジャケットとパンツ。 大善さんで採用していただいたユニフォームのベースになった製品です。うちの製品のコンセプトは着心地が良いってことが大前提にあって、もうひとつが、丸洗いできること。毎日着てほしいから家でケアできるような設計になっています。洗濯して3時間で乾きますよ。それからメンズとレディースで分かれてないので、老若男女関係なく、ぴったりのサイズを合わせていただいて、自分なりに着こなしていただきたいなと。窪之内さん、着ていただいてどんな感じですか?

窪之内:楽だけどピシッとしてる。僕はこれを着て銀行さんにも行きますから。

木村:窪之内さんに初めてお会いした時、しっかりしたスーツを着てらっしゃったんで、お好きな方なんだなって思ったんですよ。そういう方に選んでいただいたのはすごくうれしいなって。

窪之内:お二人が(服作りの)王道中の王道を本当に理解してらっしゃるので、それを再構築して新たな洋服を生み出してるんだなって感じがするんですよ。だから着やすいし、機能性も抜群。こんな再発明があるんだなって思ってます。

木村:うれしいです。なぜ窪之内さんに着心地をお話しいただいたかというと、これを一番大事にしてるんですよ。僕が自分で「着心地が良い」って言うことはできますけど、どんな風に感じてどんな所で着ているかって、お客さんしかわからない。なので実際に言っていただいて、いろんな方に知っていただきたいなと。

青山:では、原さんからはHUG株式会社についてお話しいただけますか?

:コロナの感染が広がってからは今まで気にしなくてもよかったことを気にしないといけない環境になりましたよね。取引先から「うちの商品を抗ウイルス化できないか」といった商談をたくさん受けるようになり、我々が持っている独自の抗菌活性技術とか、オールユアーズを作る以外の形で世の中に安心を届けられないかなと考えて作ったのが、この「HUG株式会社」です。基本的にはワンイシューの会社で、布製品への抗菌・抗ウイルス加工サービスです。皆さんの身近な所には、必ず布製品があるはずなんです。当たり前にありすぎて実は気づいてないことがたくさんあって、でもそういうことに気遣っていくことが、優しさになってくると思いまして。そこで、身近にありすぎて意識しなかったものを我々が一度お預かりして加工を施し、お戻しさせていただく。効果は 回洗濯してももつので、定期的にお預かりすることで効果を恒久的に維持することができる。そういう会社を先週、設立しました。

青山:大変なご時世の中、マスクが品薄だった時にマスクの販売と同時に作り方もシェアしていて驚きました。これはどういう経緯があったんですか?

:ちょうど1年前の花粉症の時期で、僕もそうですが社内の花粉症の人がすごく困っていたんです。であれば作ってしまおうということで、実はそれだけだったんですよ。それを木村がSNSに上げたところ、すごく拡散されて要望が相次いだので、商品化しようって流れですね。

窪之内:すごい反響でしたよね。今の時代にすごくそっているというか、知財の部分もありつつ、作り方をシェアするっていう立て付けっていうのかな。

:買うだけが選択肢じゃないっていうのは常日頃思っているので、さっきのHUGの事業もああいうアイデアでできるんですけど。布製品は身近にあるので、針と糸さえあればマスクなんて誰でも作れます。ただ作り方がわからないだけなんで、であれば公表するべきだなって。

窪之内:私が環境大善に来てから、まず特許戦略や商標戦略などの知財戦略をやっていかないと簡単に権利を取られてしまうと考えたんです。

:商標に関して、僕自身はあまり権利を守ると言う意識はなくて。そこに愛情をそそいでいる、責任を持っているという意思表示でしかないというか。権利を取ることで、私たちは長く責任を持ってこの製品と関わっていきますという、ある意味自分に対するプレッシャーでもある。だから“取った取られた”という話ではなく、自分の子どもにつけた名前みたいな感じなんです。だから戦略というより、愛情と言った方がしっくりくるというか。

窪之内:じゃあいよいよ、環境大善のワークウエアの話を鎌田さんから聞きましょうか。

鎌田:はい(笑)。ワークウエアを大善さん用に作ろうとなって、オールユアーズさんから、今着ているウエアの原型のようなものを見せていただいたんですよ。いくつかご説明を受けた時に、合理性から作られた美しさみたいなものを感じて、あと特殊な素材を使っていることから、「原さんという人は素材を作ることがデザインだと思っている」って思ったんですよ。なので、細かいディティールをいじるとか、ロゴをただポンと入れると台無しになっちゃうなと思って、すごく難しかったです。ロゴタイプを入れるというアプローチは似合わないと思ったんで大善君を入れようと思ったんですけど、なかなか完成された制服にフィットしないなと思って、大善君専用のポケットを作ってもらったんですよね。

:ラフデザインにミリ単位で書いてあるんですけど、まず無理なんですよ。ワッペンの縫い付けって針で1個ずつ刺繍みたいにやっていくんですけど、針の太さが1ミリ以上あるわけです、それに対して ミリ単位の表現をするのは不可能だったんです。これはとんでもない宿題が来たなって久しぶりに思いましたね(笑)。それを説明して、ワッペンからプリントでということになったんですけど、我々の製品は撥水加工がかかっていて、プリントが非常にのりづらいんですよね。プリント屋さんとすごく相談をしながら頑張って何回も試して、かつ細かい指示を守りながらやらないといけないので(笑)、すごく苦労しましたね。鎌田さんはいつも「諦めたら負けだ」って言うんですよ。

窪之内:そうそう、限界を超えろって(笑)。

:僕がさっき言った商標の話と近いかなと思っていて。ここにすごく愛情があって、鎌田さんが作ったデザインに窪之内さんの愛情が乗っかってこの形になったんだろうなっていう。

青山:では、オールユアーズの今後についてはどのように考えていますか?

木村:去年から「スイッチスタンダード」をスローガンにして活動しているんですけど、これは「当たり前をスイッチしていく」みたいな意味で、目線を変えると世の中ってぜんぜん違って見えるよって話だと思っていて。視点を複数持つとネガティブなものもポジティブに見えるし、ピンチはチャンスって言うじゃないですか。そういう状況がありえるなと思っていて、スローガンの下に取り組みをいろいろ考えてるんですね。一番大きいなと思っているのが、アパレルの人たちが“いない”としている人たちがいっぱいいるということです。体が大きい人って、どこで服を買っているか知っていますか?

青山:知らないです。

木村:もうちょっと言うと、車椅子の人、いわゆる手足が不自由な人たちとかね。服を作っている人たちって、そういうことをぜんぜん知らないなって。私たちもそうなんです。だけど「着心地が良い・毎日着たくなる」って考え方でいったら、五体満足な私たちが満足しているだけだと、本当に良い商品ではないんじゃないかという問いがあって。本当に着心地が良くて毎日着たくなる服なら、そういう人たちの方が良さを感じていただけるんじゃないかってことで、線を引かない、良いものを作りたいと思って、いろいろリサーチをしているところです。

青山:今後の展望として、そんな所まで考えてらっしゃるんですね。

木村:いやいや。さっき鎌田さんが言っていたように、服って内面を一番表現する外観でもあると思っていて、国民全員に同じものを着てくださいって絶対無理だと思うんですよ。だったら、自分たちのビジネスをどれくらい広げられるかって時に、自分たちが認知していない人たちがいるってことは、取り込めたらビジネス的にもぜんぜんいいじゃんって。もちろん、社会のために良いことしようみたいな所もあるんですけど、一方ではマーケットを広げるという前提でやれることを考えた時、そこに行くのが一番自然かなと。

窪之内:鎌田さんと仕事をするようになってから一発目に言われたことが、「使われる理念を作りましょう」なんですよ。オールユアーズさん的なワークウエアとか服って、使えるデザインだと思うんだよね。

木村:うちの服は大事にしてほしくないんですよ。汚してほしい、動いてほしいんです。おしゃれ着とは真逆ですね。だから、よりそういう体験をしてもらえる人を増やしていくって意味でも、トライする価値はあると思います。

窪之内:オールユアーズの服は毎日洗って使えるもんね。それが使える素材。使えるデザインだっていう認識があって。手前味噌だけど『きえーる』も1本あったらどこにでも使えるってことがすごく評価されていて、この商品を“きえーるさん”って呼ぶお客さんが何人かいたらしいんですよ。愛着を持って使っていただいている。すごくありがたい話ですよね。

木村:僕も窪之内さんから影響受けてますよ。サーキュラーみたいなことを取り入れてらっしゃるじゃないですか。事業をやる上で売り上げを上げていこうみたいなことも大事なんですけど、じゃあ自分はなんで仕事をしているんだろうって話になった時に、窪之内さんがやろうとしていることをうちでやろうとしたら、どういうことができるかって考えてます。

窪之内:お二人にお会いした時に原さんから「きえーるを繊維にがん着できないですか」って相談を受けたんですよ。でもまだ善玉活性水がどんなものか研究開発をスタートしたばかりで、ちょっと難しいという話をして。でも原さんは衣類が臭わないようにするためにはどうしたらいいかってことを、ずっと考えてらっしゃったと思うんだよね。それでHUGがローンチされて、原さんはここまで頑張ったんだなって。僕らはまた違ったやり方でどんどん研究開発を進めていて、牛の尿ってものを利用しながら善玉活性水をバージョンアップして、地球に還元できればなって考えています。また明日もこれを着て、日々仕事をしていきたいなって感じました。

ゲスト
株式会社オールユアーズ https://allyours.jp/
代表取締役
木村昌史・原 康人
それぞれアパレル業界での経験を経て、2015年に株式会社オールユアーズを立ち上げる。流行を追うのではなく、着心地の良さを一番にした考え方で商品を展開。新商品の開発をクラウドファンディングにて行い、総額5,000万という目標を達成。24カ月連続という企画性も相まって、多くの注目を集めた。
2021年10月現在は白シャツ「ミテミテシャツ」のクラウドファンディングを実施中。
https://camp-fire.jp/projects/view/491030

解説
KD
クリエイティブコンサルタント
アートディレクター
鎌田順也
1976年生まれ。デザインコンサルティングを行うKD主宰。理念作成からロゴマーク及びCI・VIデザイン、ネーミング、商品開発など多岐にわたって活動している。審査員として2025年大阪・関西万博 ロゴマーク、ロンドン D&AD パッケージ部門に招請。ニューヨークONE SHOW 金賞、JAGDA新人賞など、受賞歴多数。

主催
環境大善株式会社
代表取締役社長
窪之内 誠
1976年生まれ。北海道・北見市にある環境大善株式会社の二代目。父の後継として、2019年の2月1日に事業承継を行った。会社の主な事業内容は、牛の尿を微生物で発酵・培養した『善玉活性水』から作る消臭液「きえーる」や、土壌改良用の「液体たい肥 土いきかえる」などの開発から製造、販売までを手がける。

進行
フリーアナウンサー
北海道観光大使
青山千景
18歳から現在まで、ラジオパーソナリティやテレビのグルメ・観光番組のレポーターとして幅広く活動している。2007年度ミスさっぽろ受賞、2017年には北海道認定 北海道観光大使、2020年に札幌観光大使に就任し、MC業のみならず、大学や企業向けマナー研修講師も年間100本ほど務める。


発行 環境大善
アートディレクション・デザイン 鎌田順也
編集・コピーライティング 佐藤のり子

株式会社リバネスと「小松菜の土耕栽培における液体たい肥土いきかえるの効果に関する共同研究」を実施いたしました。

私たち環境大善株式会社は株式会社リバネス(本社:東京都新宿区、代表取締役副社長CTO:井上 浄)と牛尿発酵液の生産過程の解明に向けた共同研究を実施しております。

今回、当社で製造販売している「液体たい肥 土いきかえる」を使用して行った「小松菜の土耕栽培における効果」についての共同研究成果をリリース致しました。

今回の研究結果では、一般的な施肥体系においても植物へ良好な影響を与える事が明らかとなりました。この結果により、「液体たい肥 土いきかえる」の有効利用が将来の食糧増産に寄与する可能性が示されました。

環境大善は今後も地球の健康を見つめ、研究開発に尽力していきます。

今後とも私たち環境大善を応援いただければ幸いです。

詳細はこちらから御覧ください。

▼環境大善株式会社 土、水、空気研究所

https://research-center-for-swa.jp/?p=477&preview=true

▼株式会社リバネス

https://lne.st/category/rd-release/

第15回 国際 ガーデンEXPOに出展いたします

2021年10月13日(水)~15日(金)まで、千葉県幕張メッセ国際展示場にて「第15回 国際 ガーデンEXPO」が開催されます。

■展 示 会 名       第15回 国際 ガーデンEXPO

■会     期       10月13日(水)・14日(木)・15日(金)

■開 催 概 要  ​​​​​​https://www.gardex.jp/ja-jp/about/outline.html

■開 催 時 間     午前10:00〜午後5:00

■会     場       幕張メッセ国際展示場

■出 展 場 所       19-10

弊社では12月に園芸用品のリニューアルを予定しております。

本展示会ではいち早くリニューアル商品のラインナップをご説明する他、ここ最近の試験・研究成果についてご案内する予定です。

是非お立ち寄りください。

JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2021に出展いたします

2021年10月7日(木)〜9日(土)まで、千葉県幕張メッセ国際展示場にて「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2021」が開催されます。

※来場対象が事業者向けの展示会となります

■開 催 概 要  https://diy-show.com/

■会     期       10月7日(木)・8日(金)・9日(土)

■開 催 時 間       午前9:30〜午後5:00 ※9日(最終日)は午後4:00まで

■会     場       幕張メッセ国際展示場 4・5・6番ホール

■出 展 場 所       ミニ小間:M-16

10月4日より発売を開始しました「きえ〜るHシリーズ」を中心に、弊社で提唱する「アップサイクル型循環システム」の取組を紹介させていただきます。

是非お立ち寄りください。

イトーヨーカドー北見店様での「北見オホーツクうまいもの市」催事販売のお知らせ

イトーヨーカドー北見店1階国道側催事場にて『北見オホーツクうまいもの市』に出店しております。弊社商品消臭液「きえ~る」、土壌改良剤「土いきかえる」など定番品を多数、ご用意しております。

開催概要

■日時:10月1日(金)~10月11日(月)9:00~18:00

■場所:イトーヨーカドー北見店「北見オホーツクうまいもの市」催事売場

手作り雑貨マルシェも同時開催となっております。

オホーツクの名品を見つけにぜひお立ち寄りください。